「本人に手渡したい」という相談
ある日、遠方から「以前親しかった相手に預けた持ち物を返したい。名前は分かるが、住所が曖昧。できれば本人に直接渡してほしい」というご相談がありました。
依頼主さまのお話を伺うと、相手に自分から連絡を取るのが難しい事情があるとのこと。私たちの頭には、相手が望まない接触に配送が使われてしまわないか、という懸念も浮かびました。急いで引き受けるのではなく、依頼の背景や荷物について追加で確認しました。
荷物の確認については、依頼主さまに範囲を説明し、了承を得たうえで行いました。確認は安全を完全に保証するものではありません。少しでも不審な点があれば、お預かりや配送を中止する必要があります。
受け渡しでは、相手の気持ちを置き去りにしない
受取人さまは突然の訪問に驚かれました。私たちは会社名と配達の趣旨を説明し、送り主についてどこまで伝えてよいかは事前に確認した範囲にとどめました。荷物を受け取るかどうか、内容を確かめるかどうかは、受取人さまご自身に判断していただきました。
その後、受取人さまから送り主へ返したい品と手紙について相談がありました。品物について依頼主さまに確認すると、「受取人さまに持っていてほしい」とのこと。その希望をお伝えすると、品物は受取人さまが手元に残すことになりました。手紙はご本人の意思を確認し、送り主へ届けました。相手の気持ちを一方的に決めつけず、双方の思いを確かめながら進める大切さを感じた出来事でした。
この事例を通じて、私たちが大切にしたいこと
- 住所が曖昧な場合、名前やおおよその範囲を手掛かりに、人を探し回ったり、行動を見張って住所を特定したりしません。安全に確認できる届け先がないときは、依頼をお受けできません。
- 相手が接触を望んでいない、または安全上の懸念がある場合は、配達をお断りします。受取人が受け取りを望まない場合も、説明や署名を迫らず、その場で終了します。
- 荷物の確認は、依頼主さまの了承を得て範囲を決めて行います。確認をもって安全を保証することはできません。不審な点があればお預かりしません。
- 追加の返送は、受取人と依頼主それぞれの希望を確認し、双方が望む場合に限って手配します。
この事例は、個別の状況と確認のうえで対応した一例です。同じ対応を約束するものではありません。訪問時刻・場所の特定方法・個人を識別する情報は、関係する方のプライバシーと安全のため掲載していません。住所が不確か、相手の受け取り意思が確認できないなどの場合は、まずご相談ください。状況によりお引き受けできないことがあります。